その日はオクタヴィアと配偶者オフェーリオはお互いにそわそわしてた。
なにせ新婚と呼べるかは正直微妙だがお互いに浪費家の一面を持ちながら賢く真面目で猫を溺愛してる愛猫家である似た者夫婦だ。
性格も世幻想界中の路線図乗り潰しを掲げるアウトドア派の鉄オタハイブリットのオフェーリオと昔の映画鑑賞趣味のドルオタオクタヴィアと真反対だが似てる2人は今日だけはせっせと節約しながら料理や飾り付けをしてる。
おおよその担当は手先の器用なオクタヴィアが料理、オクタヴィアよりも身長が高く身軽なオフェーリオが飾り付けをしてる。
「今日のメイン何の予定?」
「豚の味噌付け焼いたの。サブでサラダ、ご飯、味噌汁、漬け物。」
「お肉かぶりつくたい・・・。」
「普段なら止めるとこだけど今日は良いか。」
「やったー」
焼き上がった肉を前に小躍りするオフェーリオを見て微笑しながらささっと料理を盛りつけて食卓にだす。
「出来たよー。」
「はーい」
ツヤツヤに炊き上がった白米に出来立て具だくさん味噌汁に沢庵、良い色に焼けた豚の味噌付け焼き。添えてあるのはレタスとプチトマト、玉ねぎのドレッシングをトマトの苦手なオフェーリオの分にだけかけてある。オクタヴィアはレモンと塩である。
オクタヴィアは基本的な料理スキルとレシピ通りの料理に関してはかなり腕がある反面創作やアレンジメニューはとことんダメな不器用な料理人である。
「「いただきます」」
「食べ終わったら洗い物よろしく(o^-‘)b」
「オクは洗剤アレルギーだもんね、発症するとどうなるの?」
「手に水疱が出来てそれが蒸れて痒くなって枕カバーとお布団と爪の中が血みどろスプラッタ。軽く現実逃避したくなるレベル。その間風呂入るのも苦痛。」
「あSDFGHJKL;:」
「死にはしないけど日常生活送れない現実に起こるかなり痛々しいアレルギーだからドクターストップされてる。一生食器用洗剤触れないねーって当時診断されてから避けてる。」
「ドクターストップならしょうがないか。」
早食いのオフェーリオは食べ終わってるけど比較的ゆっくりめのオクタヴィアはが食べ終わるのを待ってる。
「「ごちそうさまでした。」」
「お酒冷やしてるから出して来るね。」
食器を片付けて水に浸して冷蔵庫に向かい2本のチューハイを持ってくる。
「おつまみ塩辛とメンマで良いよね?」
「両方好き。」
「飯はー?ねえオクタヴィア、飯はー?」
「はいはい、いつものカリカリにモンペチねー。」
にゃーにゃー騒ぐ子供達に囲まれて酒の肴をあけ結婚記念日を祝う
些細ながら満たされた食事を食べ酒で祝う些細な祝宴がただ淡々と日常の一コマに溶け込んだ平穏な幸せを享受する。この先も続けば良いと一人心で願うオクタヴィアだった。
続